ヨルダンに行く前の気持ちの整理。

ブログのはじめは、ヨルダン生活のスタートから。

 

なぜ僕がヨルダンに行くことになったのか。

出発前日に色々整理したいと思います。

 

今通っている大学に僕は第一志望落ちで入学しました。

はじめは、ものすごくネガティブな気持ちで入学し、

だんだんと大学生活に慣れてきた頃には、悪い意味で理想的な大学生のように

どうしようもない生活をしていたと思います。

 

ただ、一つ違うことは、入学してすぐの時にHISと共同でのボランティアをしていたことでした。

果たして、あれをボランティアというかは別ですが、HISと共同でスタディツアーを計画し、コンペを行います。そして優勝チームの計画は本当の商品になるという、大学1年生にしては、割と大きなイベントに参加していたと思います。

 

結果は2位でした。悔しかったです・・・。

 

でも、それよりも記憶に残っていることが、

HISの方に、「なぜ観光事業が存在するのか?」

と、問われたときです。

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HIS 「なぜ観光事業が存在するの?」

僕「楽しいから」

・・・実に安直な回答をしたと思います。

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結果として観光事業がある理由は

「平和」があるからだ。と仰っていました。

その時は別に、何の気にもとめずにいました。

 

月日は経って、大学2年生、

この頃から、社会問題について軽く興味が湧くようになりました。

 

2年生になってすぐに、学内でシリア人難民の方の話を聞く

小規模な催し物がありました。

その時僕は、多少暇でもあったので、ふらっと寄ってみることにしました。

 

その一歩が僕のマインドの舵を切った瞬間かもしれません。

 

シリア人の方はたくさん、たくさん、話をしてくれました。

紛争が起こる前の様子、写真・・・。

全てが豊かに見えました。

 

それでも、僕が目にする、耳にするシリアは

枯れている。

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「いつか、この人が言っているシリアに行きたい」

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いつのまにか、そう思ってもいました。

その時、HISの方が言ってくれた

「平和があるから・・・」という言葉がふっと現れ、

何かが繋がりました。僕はこの問題に取り組みたい。取り組まなきゃいけない。

大学に入ってから初めて、生涯を捧げても良いと思いました。

 

それから、シリアへの興味が少しずつ湧き、

それに関連するゼミにも入りました。

 

そのゼミの先生に「トビタテを受けてみない?」と締め切り10日前くらいに言われました。すごい突然。

承知し、急いで書類を書き上げました。

今回のヨルダン行きは、トビタテという事業を介して行きます。

http://www.tobitate.mext.go.jp/

同時進行で、Ship for World Youth Leaders(以下SWY)というものにも応募しており、その事業も合格していて、準備が重なり忙しかったのを覚えています。

http://www8.cao.go.jp/youth/kouryu/data/swy.html

 

さて、来たるトビタテの合格発表日、僕はSWYの事業中でした。

ニュージーランドスカイタワーでWi-Fiを拾い、何気なくメールを見ていたら、結果通知がありました。もちろん合格。

 

言いようのない高揚感と共に、大きな不安がありました。

「僕にヨルダンで活動するほどの力はあるのか・・・?」

「やっぱり自信がない・・・?」

「無理だ、諦めたい、辞退しよう・・・」

 

スカイタワーから船へ戻る道中は、ずっとそんなことを考えていました。

ちょっと日にちが経ってから、この思いを、ある青年に相談しました。

 

そのひとは、その思いを聞いた途端に、神妙な顔をして言いました。

「何で、行かないん?来年また行けるチャンスはあるとは限らないやろ?お前にしかできないことなんだぞ」と。

 

何気ない一言だったかもしれません。

でも、同時に僕の中で何かが、スッと軽くなった気もしました。周りの人も、同じようなことを言って、背中を押してくれました。

 

「行くしかない」

本当にそう思わせてくれた、あの熱い男に心から感謝をしたい。

僕はSWYでは本当に、家族のような人たちに会えたと心から思います。

 

あの時、HISのボランティアに参加していなかったら、

ふらっとシリア人のお話を聞きに言っていなかったら、、、

 

今の僕はここにいないかもしれません。

 

明日から、ヨルダンに向けて出発し、

捉えようのない気持ちをたくさん経験するでしょう。

いっぱい困って、悩んで、辛い思いをするでしょう。

でも、僕にはたくさん、支えてくれる人がいる。

その人たちに、半年後ちゃんと顔向けしたいから、

僕ができる精一杯を、ヨルダンで出し切ります。

 

4th, April,2017

Takumi Hataya